2006.12 ミャンマーの集落調査

22日・23日・24日・25日・26日・27日・28日・29日・30日・31

 12月24日、0630起床。標高600mのチャイントンの冬の朝は、気温9度。これは同じ時期の東京の最高気温だが、真冬の寒さだから暖房のないホテルでは、かなり寒い。隣室のドイツ人夫妻は、ホテルの食堂に毛布を持ち込むしまつ。「モーニング」ではなく「ベリーコールド」が朝の挨拶になった。ホテルの朝食は、特別にお願いして(値段は同じだが)チャイントンの朝食メニュー。鶏がらだしの麺ときな粉のかかった豆入りおこわ、おこわと大豆の揚げ物など各種、結構なボリュームだが、味は日本人好みだ。0800にホテルを日本人ガイドと現地ガイドとともに専用車で出発。途中、チャイントンの市場を見学し、昨日のタチレク方面に車で約1時間いったバンクワン村(標高880m)へ、ここからは徒歩の行程となり途中ホーチェン山の尾根を越えてアカ族の村へ向かう。
 標高900mを越える尾根にでると焼畑の二次林なのだろうか、マツ林になる。尾根を越えれば谷を越えた長尾根に目標のアカ族の集落が見える。
 尾根の急な下り坂で集落から歩いてきた老人二人に出会う。隣村に用事で出かけるところというが、かなりの健脚だ。年は50〜60歳代といったところか?
 アカ族の集落はホーチン村といい、谷を隔ててキリスト教、上座仏教、精霊信仰の居住区に分かれ宗教で棲み分けをしている。村にはNPOが作った井戸や簡易水道、自家発電機と電線がしかれかなり近代化が進みつつある。また、数カ所で共同トイレも見られ、衛生面のインフラが進みつつあるようだ。
 糸作りの様子を見たかったが、すでに綿の生産が行われなくなったので、過去に使用した道具で紡績を再現してもらった。アカ族の女性は、立った状態で右手と右太ももを使用して紡錘車を回して糸を撚るという。撚れた糸は紡錘車に巻いていく一連の作業は、糸が市場で手にはいるため見られなくなったという。
 今日、24日はクリスマスイブなので、どの家もお祭りの準備や宴会を行っている。仏教や精霊信仰の居住区も同じ理由で飲んだくれており、信仰に関係なくクリスマスを祝う日本と変わらない精神構造をかいま見る。つきたての餅は、住居内のキリストとマリアの肖像画に供えられ、次に「まれ人の客人」である私に振る舞われた。エゴマを煎って香ばしい香りがするつきたての餅は、まだ暖かく美味しい。餅をいただいて1600に下山、1800にはホテルに無事に到着した。山登りをしたのでビールと夕食が楽しみだ、今日は近くの焼き肉串の屋台で夕食。山盛りのバーベキューをガイドと二人前たいらげ、ビールで5900K。ホテルに戻ってシャワー後に缶ビールを飲んで2000就寝。
カラー