一口にシステムトレードと言っても様々なやり方があります。FX会社が提供するツールを使用するシステムもありますし、トレードの上手な人の売買と同じ売買を自動的に行うコピートレードも一種のシステムトレードと言えるかもしれません。
 しかし、このサイトで紹介するシステムトレードはメタトレーダーというソフトを利用して自動売買用のプログラム(メタトレーダーではエキスパートアドバイザーを略してEAと呼びます)を動作させる方法です。


システムトレードとメタトレーダー

 システムトレードとしてプログラムを動作させる機能を提供する売買システムは複数有り、プログラム言語も様々です。例えばGFTが提供しているCTL、ひまわり証券のエキーラ等があります。メタトレーダーもこれら同様にプログラム言語を搭載していますが、使用しているユーザ数は圧倒的に多いと思く書籍も豊富です。これは、メタトレーダが固定的なFX会社1社のみで利用されているのではなく、複数のFX会社で採用されているためです。また、言語仕様も他社が独自仕様なのに対して汎用的なC言語に極めて近いため少しプログラミングを勉強したことのある人は簡単に扱えるという理由もあります。
 商品として販売している売買システムもメタトレーダのEAが多いようです。この為、このサイトではシステムトレードを実行するベースをメタトレーダとしています。というか、私が他のシステムはよく分からないので・・・(^_^;)



メタトレーダーが使えるFX会社

 メタトレーダの使えるFX会社は複数あります。私は最初はデモなどでは121証券を利用することが多かったのですがリアル口座はforexを使用しています。121証券はEAが使用できるメタトレーダ用の口座が1口座しか持てなかったのに対して、forexはメタトレーダ用の口座が複数持てるところが気に入りました。私はロジックの違うEAを複数動作させる場合はなるべく別の口座にしています。これは相場の荒れ具合やプログラムのバグにより、口座の残高を全て吹き飛ばす事を想定している為です。また、forexでは複数の口座間の資金の移動もWeb画面から出来るのでEA間での資金の移動なども楽ちんです。FXDDは海外のマルタにあるためレバレッジ200倍が可能ですが海外なので送金が大変、かつ出金も面倒なので初心者は手を出さない方が良いと思います。

メタトレーダが使える証券会社の代表通貨スプレッド

 証券会社 USDJPY  EURJPY  GBPJPY 
 FOREX.com  平均2.0 平均3.0  平均6.0 
 121証券  1.0〜3.0 2.0〜4.0  4.0〜8.0 
 セブンインベスターズ 1.9〜2.4  2.3〜3.1  3.9〜4.8 
 ODL Japan株式会社 2.2〜2.28  2.4〜3.0  4.2〜5.7 
 FXDD  約2.0 約4.0  約5.0 

 ※スプレッドの表現は各社のHPから抜粋



メタトレーダーのインストール

 上記のメタトレーダの使えるFX会社からは無料でダウンロードできます。また、インストールと同時にデモ口座も登録されますのでインストール後は、すぐに使える状態となっています。
例えばforexのメタトレーダは下記からダウンロード可能です。
システムをダウンロード http://www.efxnow.com/mt/mtjp4setup.exe
(該当ページ http://jp.forex.com/jp/metatrader/services/open_account.shtml)

@プログラム本体のダウンロード
 上記のシステムダウンロードをクリックしてメタトレーダを自分のパソコンに保存します。


Aセットアッププログラムの実行
 ダウンロードしたmtjp4setup.exe を実行します。



Bインストール
 言語(日本語)の選択、ライセンスの同意、インストール先を問い合わせる画面の後にインストールが開始されます。




Cデモ口座の申請画面の入力
 インストールが完了すると自動的にデモ口座の申請画面になります。特に悩むところはありませんが、証拠金の所は最大の値を選んでおいた方がよいです。後々、操作の失敗などで証拠金が0円になるとデモ口座の再度申請となるので・・・。また、「貴社からのニュースレター受け取りに同意します。」をチェックしないと「次へ」のボタンが押せませんので忘れないように。ちなみに、メールが来た覚えはないですけど。



Dメタトレーダの起動
 ここまで終わると自動的にメタトレーダが起動して初期の画面が開きます。初期画面のチャートは見にくいので自分はチャート画面は全部閉じてしまっていますけどね。






EAインストール手順

 メタトレーダにEAをインストールする手順は少しややこしいです。EAにはインストーラーというものは通常はついておらず、メタトレーダをインストールしたディレクトリにファイルのコピーをする必要があるためです。ここでは、このサイトで公開しているEAを例にメタトレーダに組み込む方法を紹介します。

@メタトレーダーを停止します
 メタトレーダーを起動中の場合は終了させます。

Aメタトレーダーのインストールディレクトリを開きます
 通常は "C:\Program Files\MetaTrader 4 at FOREX.com\"になります。Windows 7の場合は起動するアイコンを右クリックすると「ファイルの場所を開く」というメニューがあるのでそこをクリックしてもOKです。




Bexpertsディレクトリに移動します
 インストールしたメタトレーダのexpertsディレクトリに移動します。expertsディレクトリがEAのファイル置く場所となります。



CexpertsディレクトリにEAファイルをコピーします
試しに本サイトで公開している以下のEAをダウンロードしてexpertsディレクトリに入れてみてください。
  1.0_MARTIN_KAI.ex4 (買い専用マーチンゲールEA)
  1.0_MARTIN_URI.ex4 (売り専用マーチンゲールEA)
ダウンロードするファイルは2ファイルとなります(売り専用、買い専用のEAが入っています)。ファイルをexpertsディレクトリにコピーすることによりインストールは完了です。






EAの設定と起動方法

 EAの設定や起動は使用するEA毎に変わります。ここでは本サイトで公開しているお試しEAで説明します。
@メタトレーダを起動し必要なチャートを開きます
 EA毎にチャートを新たに開く必要があるのですが、インストール時に起動しているチャートは邪魔なのでひとまず消してしまいます。



   こんな感じで消してしまいます。


A設定するEAを確認します
 メタトレーダの左下のナビゲータ画面にあるExpoer Advisors を開くと、experts配下にコピーした「1.0_MARTIN_KAI」「1.0_MARTIN_URI」が確認できます。



B必要なチャートを開きます
 本EAはUSDJPYの5分足を2つ利用します。通貨ペアの画面を右クリックすると「チャート表示」というメニューが出ますので左クリックしUSDJPYのチャートを2つ開きます。



C作業しやすいように2つのチャートを縦に並べます
 メニュー「ウインドウ」の「水平分割」により2つのチャートが上下綺麗に並べます。



Dチャートを5分足にします
 メニューの「M5」ボタンをおしてチャートを5分足にします。2つのチャートの両方について行います。


E「1.0_MARTIN_KAI」EAをチャートに設定します
 ExpertAdvisorの「1.0_MARTIN_KAI」をドラッグドロップで上のチャートの上で離します。離すとEAを設定する画面が開くので「Allow live trading」のチェックを必ず入れます。




    下記の画面の「Allow live trading」に必ずチェックを入れる


F「1.0_MARTIN_URI」EAをチャートに設定します
 同様にExpertAdvisorの「1.0_MARTIN_URI」をドラッグドロップで下のチャートの上で離します。離すとEAを設定する画面が開くので「Allow live trading」のチェックを必ず入れます。




G確認
 全ての設定がうまくいくとチャート画面の右上に笑顔のマークが表示されます。また、今回のEAは実行と同時に売りポジション、買いポジションを持ちますので画面下部にポジションの保有が表示されます。





※このまま動かし続けてみてください。本EAは10pips毎に利益を確定させます。また、反対方向に動き60pipsの損失が出た場合にはナンピンを行い押し目などで戻した場合に利益を確定させやすくします。(ロジックの詳細は次章で説明します)

※EAは一度設定してしまえばメタトレーダを終了させても、再起動したタイミングで元のEAが動作する状態に戻ります。但し、メタトレーダを終了させた状態では売買は行えないので常にパソコンの電源を入れメタトレーダを立ち上げておく必要があります。