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アクセスは、公共交通機関を使うならJRまたは阪急の伊丹駅からバスを使うのがよいようです。我々はいつも自家用車で行くので、昆陽池公園駐車場に停めます。
所在地から分かるように、この昆虫館は昆陽池公園内にあります。この公園は渡り鳥の飛来地で、留鳥も含め野鳥がたくさん観察できるスポットです。駐車場から昆虫館まで公園の小径を歩く間、色んな鳥に出会えるのも楽しみの一つ。左の写真は昆虫館のすぐ手前の小川でお散歩中のカモ(よね?)です。
道ばたには他にも昆虫等の生き物が暮らしています。右は前回見かけたにゃんこ。
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因みに「昆陽」は「こや」と読みます。ご近所のかたや上方落語ファンならご存知でしょうが、知らなければちょっと難しいですね。尚、近くにある「昆陽寺」は「こんようじ」だそうです(地元では「こやでら」とも)。
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では、入館しましょう。左の写真(前回撮影)が入口です。券売機で人数分の入場券を買って入ります。
入ってまず展示してあるのが10倍サイズの巨大ジオラマ、右の写真です。まるで人間が小さくなって昆虫の世界を歩いているような感覚が味わえます。ジオラマの展示物の近くには実物の標本や解説が示されているので、カマダのように知識のない者でも分かりやすいのです。
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それからカマダ 一押しのコーナーがあります。その名も「副館長の ハチ刺され体験記(けっしてたいけんしないようにきをつけましょう)」。1階 映像ホールと特別展示室との間に立派なハチの巣がたくさん展示してあるのですぐ分かると思います。そこにある立て看板(?)をどうぞ見逃さないで下さい。
ここには、副館長さんが誤って刺された記録が淡々と綴られています。刺したのと同じ種類の標本と、どのようにつらかったかが客観的に述べられ、アカデミックです。「腫れと痛みが5・6日続いた」とか。一週間近く、自分の腕とかが腫れて痛いわけですよ。カマダだったら絶対イヤです。それを科学の目で冷静に観察できるなんて、プロだよ……と、訪れる度 感服しています。
ハチを甘く見てはいけません。日本でも、ハチに刺されて亡くなる例が毎年あるそうです。「アナフィラキシー」といって急性のアレルギー反応が起こり、ショック状態に陥ることがあります。「ショック」と言っても「透明人間」の歌詞みたいに心に衝撃を受けてる感じじゃありません。お医者さんが使う「ショック」という言葉は、血流量が急激に減って生命の危機に瀕してるとかそれくらい大変な症状を指します。ハチに刺されると、最悪そうなっちゃう危険があるのです。
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右上の写真は、体験記の全体です。ここにあるだけでも、副館長さんはこれまでオオスズメバチ・キイロスズメバチ・クマバチ・クロスズメバチ・コガタスズメバチ・セイヨウミツバチ・チビアシナガバチ・ニホンミツバチ・マルハナバチに刺されています。右下にクロスズメバチに指された体験記を拡大しています。この時は2カ所も刺されてしまったそうで、その時の手の写真も添えられています。
中でも、オオスズメバチに刺された体験記はいつ読んでもハラハラします。
「セイヨウミツバチを襲いに来るスズメバチを捕獲する作業を終え、捕虫網をたたんでいたら、網の中で生きていたオオスズメバチに右手小指の付け根を刺された。のどがかすれる感じがあり、ついにアナフィラキシーかと動揺した。……」
この後 副館長さんは患部を冷やすも激しい痛みが治まらず、病院へ……。続きと、ひどく腫れた手の写真はぜひ来館してご覧下さい。
それにしてもこの体を張った体験記を読むと、心底ハチには注意しよう、という気になります。正しい知識を持って冷静に対処してる副館長さんでさえ、こんなに腫れて痛むんですもの。皆様もお気を付け下さい。
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さてさて、次は特別展示室。左の写真は上から展示室内、展示、顔出しパネルです。パネルには「はさむぞ! ギラファノコギリクワガタ」というタイトルがついています。憧れのギラファに挟まれそうになることができます。
この部屋では標本を中心に展示されていますが、大人も子供も楽しめる工夫がいっぱいなのです。
例えば、右上の写真は、色とりどりの「熱帯アジアの甲虫」の標本を絵画のように並べた大きな額です。
右中央の写真はバイオリンムシの標本です。バイオリンが4つ? いえいえ、右の3つが昆虫で、一番左のものはバイオリンのミニチュアです。初めてこの虫を見る人はびっくりするだろうなあ。
右下の写真はジンメンカメムシの標本を本当に人形の顔にしちゃった展示です。ちょっと蛍光灯が写り込んで分かりにくくなってしまいました。写真が下手で申し訳ありません。他にもすっごい大量のジンメンカメムシを使ったジンメンカメムシのアートとかあるので、って文章だと多分何のことやら全く分からないと思いますので、是非実物を見に行って下さい。
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もちろん標本だけでなく生体の展示もあります。巨大ジオラマのある第1展示室とチョウ温室との間に、水生昆虫やその他色々な展示があります。
左上の写真は水棲昆虫の展示です。我々が行った時は、ゲンゴロウ・タイコウチ・タガメ・ミズカマキリ等を見ることが出来ました。
水生じゃない昆虫では、人気のギラファノコギリクワガタやツダナナフシ、タイワンクツワムシ等が居ました。展示されている虫に因んだポスター(「ツダナナフシさんへの質問」等)が貼ってあり、生態が分かるようになっています。上記の内容は今回行った時のものです。展示される生体は色々変わるので、行く度 楽しみです。
左下の写真はイリオモテモリバッタ……だったかな? 前面ガラスに はり付いていたのでお腹を撮ってやりました。赤い足がキレイですね。
先を歩く飼い主が「ああ『ギラファ』は『ジラフ』か!」と納得しています。何だろうと見ると、確かにそう書いてあります。
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ラテン語でキリン
<学名>Prosopocoilus giraffa
長い大アゴをキリンの長いくびに見たてたのかも。
ちょっと見えにくいかもですが、上の写真の右側のように「giraffa」に下線を引いて説明されています。下線も含め手書きで、いい味出してます。
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次はいよいよチョウ温室です。色とりどりのチョウが飛び交う中、ゆっくり楽しみたいところ。暖かくて明るくて、美しいものに囲まれてとても気持ちの良い空間です。
見ると、立派なカメラ持参の人も居ます。写真の上手下手とか以前の問題なカマダも、ばっしゃばしゃ写真を撮りました。
能書きはこの辺までにして、以下温室の様子です。青枠の写真は前回撮影したもの、他は今回のものです。
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チョウは勿論のこと、植物もたくさんあって楽しめます。こんなに多くのブロメリアが見られる施設が我が家の近くにあったとは……嬉しい限りです。
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チョウ温室を出て直進すると学習室、左へ曲がると第2展示室があります。今回は第2展示室で企画展が開催されていました。テンション高く写真を撮りまくっていたら、カメラの電池がなくなってしまいました。学習室は右の写真です。イマイチ紗がかかったような感じですが、そういうわけでベストショットを選ぶ以前にこの1枚しか撮ってなかったのです。どうぞご勘弁下さい。
そうそう、この学習室のベランダ(?)にはミツバチの巣箱が置いてあり、観察することが出来ます。ほかにも生体の展示やふれあいコーナーもあるので、この部屋もお見逃しなく。
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私のテンションをMAXに跳ね上げた魅惑の企画展「ごきぶり」(平成22年2月10日〜平成22年4月5日)の様子はこのページ末尾の「次のページへ」をクリックしてご覧下さい。勿論Gの写真満載です。苦手なかたはご注意下さい。
Gがお嫌いなかた、ここの企画展は常日頃からこんなテーマなわけではなく、むしろ普段は「ちょうのくらし」とか「おひさまと虫」(いずれも平成22年4月7日〜平成22年7月5日 予定)等です。どうか安心して下さい。
全て堪能したら、最後にお買い物。受付にミュージアムショップがあり、缶バッジ等のグッズを思い出に買うことが出来ます。モチーフは昆虫だけにとどまらず、かわいいカエルの缶バッジなんかもあってときめきます。あれ? いいんですか、昆虫の敵ですけど。
図書も出版していて、中でも『むしのうんこ』という図鑑絵本は、台湾語版『昆虫的大便』も出版されるほどの人気ぶり。どうです、お母様の読ませたい本とお子様の読みたいテーマがガッチリ合ってますよ。本屋さんで注文するか、またはこの昆虫館の受付でも買えるみたいですので、一冊いかが?
カマダは帰宅してからこのページを編集するため見ていた公式ホームページで『虫の質問いろいろ』という本を見つけ、次回遊びに行った時は買おうと誓っているところです。
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